お掃除のコツ
Cleaning Tipsおうち清潔レシピ!
ホコリ対策
~お掃除の基本のきほん~
監修:整理収納&お掃除アドバイザー
道久 礼子(みちひさ れいこ)
ぜん息の原因はさまざまで、なかでもダニやそのフン、死骸はとてもやっかいな代物です。ダニは屋外から衣類などに付着して家の中に侵入します。新築の家でも安心はできません。このダニのエサがフケや垢、髪の毛や食べこぼし、それらが混ざりあったホコリです。これらを栄養分にダニは瞬く間に繁殖します。また、ホコリは、同様にアレルゲンであるカビのエサとなります。つまり、家の中のホコリを退治することは、有効なぜん息対策の1つです。
“ホコリをためない”が
健康な暮らしの第一歩!
ホコリの正体は、衣類やカーペット、ふとんやソファカバー、タオルなどの布から出た繊維のクズです。クロスの目に入ると、落ちにくい汚れになってしまうこともあります。このホコリを減らすことでダニやカビの増殖を抑えられる場合があります。
- ・こまめに、定期的にお掃除する
- ・一目で分かる大きさになるまでホコリを放置しない
まず、ホコリがたまりやすい場所を知る!
ホコリがたまりやすい場所として、一般的には垂直や水平の「面」といわれています。また、「みぞ」「すみ」「へり」「ふち」は特に注意が必要です。
- チェックポイント
- ・照明器具の傘やカーテンレール
- ・天井の廻り縁(まわりぶち)
- ・床と壁の間にある巾木(はばき)
- ・家具や棚、額縁や写真立ての上など
- ・冷蔵庫やテレビなどの電化製品の裏
家のつくりによって違いがあり、「どこにホコリがたまりやすいか」を知ることは、お掃除を確実に、ラクにする上で重要です。
廻り縁…天井と壁の境目に取り付ける建材部品
巾木…床と壁の間に取り付ける建材部品
巾木のへりにたまるホコリ・建具のレールにたまるホコリなどは特に注意が必要!
ホコリを効果的に取り除くお掃除方法
お掃除は「上から下へ」が基本です。
- ポイント1床より上のホコリは吸着して取り除く
- ・吸着タイプのハンディモップやはたきで「叩かず」拭き取る
- ・「みぞ」「すみ」「へり」「ふち」はヘラ、先が細い棒などに雑巾を被せたものを使う
- ポイント2宙に漂うホコリは吸引して取り除く
- ・半日から1日後に床に落ちてきたところをフロアモップで拭き取り、掃除機で吸い込む
- ・コード式の掃除機で絨毯や畳の中に潜むダニをしっかり吸引する
- ポイント3普段は洗濯しないもののホコリは洗い流す
- ・カーテンやマットなどにもホコリが付いているので注意
お掃除の際は窓を開けるのが基本ですが、ホコリ対策には外からの風で飛び散らさないように閉めたほうが良い場合もあります。住環境に合わせて良いと思われるほうを選択してください。
ホコリを取り除く3つの方法
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ポイント1. 吸着して取り除く
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ポイント2. 吸引して取り除く
-
ポイント3. 洗い流す
取ったホコリ、付いたホコリをどうするか?
せっかく取り除いたホコリの後始末を間違えると台無しです。
- 交換する
- ・ハンディモップやフロアモップのシート、掃除機のゴミ袋
- ※ベランダなどの屋外で行うとホコリを部屋に戻さずに済むのでおススメ
- 水洗いする
- ・化学繊維などで吸着するタイプのはたきや掃除機のダストカップなど
- ・エアコンのフィルターやソファのカバーなど
- ※各製品の取扱説明書の指示に従うこと
お掃除道具は清潔に!
お掃除が負担にならない環境と計画を
こまめなお掃除が暮らしに支障をきたさないよう、ホコリがたまりにくく、お掃除しやすい環境を整えましょう。
- ・棚の上などの備品はできるだけ少なくまとめる
- ・キャビネットやテレビ台などは、左右や床との間にスペースを確保し、掃除機のノズルが入りやすいようにする
- ・お掃除ロボットや空気清浄機などを積極的に活用する
さらに、お掃除がラクになるよう、普段の生活の中で「ついで掃除」や「自分ルール」などの自然な流れをつくりましょう。
- ・朝、洗顔&髪のお手入れ後に洗面台の床をひと拭きする
- ・ゴミ出しの日に掃除機をかけてからゴミ袋をまとめる
- ・お掃除道具をポイント箇所に、すぐ取り出せる状態で用意しておく
ついで掃除・自分ルール
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1. 朝、洗顔&髪のお手入れ後に洗面台の床をひと拭き
毎日の動作の中に“ちょこっと掃除”を取り入れればお掃除完了。
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2. 水回りには、使用済みの衣類やタオルを小さく切ったボロ布を準備
汚れを見つけたら“ちょこっと掃除”をしてポイっと捨てればお掃除完了。
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監修
整理収納&お掃除アドバイザー
道久 礼子(みちひさ れいこ)
SmartBeans代表/(株)整理収納教育士執行役員 - 1996年から父親の体調不良に伴い社長代行としてお掃除の仕事に就く。以来、汚れの特性や洗剤の種類、掃除道具などとの相性を学習し、効率的な汚れの落とし方を探求。また、仕事を通して片付けの重要性に気づき、2007年に整理収納アドバイザー1級を取得。その知識をプラスして「溜めない・汚れない・汚さない」をポイントにした「片付けとお掃除の家庭教師」として講師活動を展開。その他、新聞・雑誌・ラジオ・TVなどでも活躍中。