ぜん息について
About Asthmaぜん息とは?
ぜん息とは、気道に慢性的な炎症があるために、健康な人に比べて気道が狭く空気が通りにくくなっており、ホコリやタバコ、ストレスなどのわずかな刺激で、咳や痰(たん)、息苦しさなど、さまざまな症状がみられる病気です。
ぜん息はどうして悪くなるの?
気道に慢性的な炎症がある状態が続くと、気道はますます刺激に過敏になり、症状の急な悪化(増悪)が起こりやすくなったり、症状が重くなったりします。増悪の回数が増えると、増悪のたびに傷つけられた気道の組織は完全に修復されず、気道の壁が厚くなるため、さらに気道が狭くなり増悪が起こりやすい状態が続くという、悪循環が起こります。このような状態にならないために、早めに十分な治療を行って、重症化をさせないことが大切です。
ぜん息の重症度について
咳や喘鳴(ぜんめい)、息苦しさなどのぜん息症状の頻度や強さ、呼吸機能の測定値などによって、軽症間欠型・軽症持続型・中等症持続型・重症持続型の4段階に分けられています。
出典:一般社団法人日本アレルギー学会:喘息予防・管理ガイドライン2024
気を付けたい、ぜん息の増悪について
このような経験はありませんか?
ぜん息症状がひどくなり・・・
実は、上記のような状態はぜん息増悪※と言われます。このような状態の場合は、注意が必要です。
※ぜん息増悪:緊急受診や入院、3日以上の経口ステロイド薬の服用が必要な状態
1度のぜん息増悪が、次の増悪リスクに
増悪は1度起こすと翌年にも起こすリスクが高くなることが報告されています。
年に1回増悪を起こした人の半数が翌年にも増悪を起こし、年に2回以上増悪を起こした人の68.8%が翌年にも増悪を起こしました(図)。
増悪を繰り返すことで、ぜん息症状が頻回になったり生活に支障を来すことが多くなったりと、重症化にもつながります。
出典:一般社団法人日本アレルギー学会:喘息予防・管理ガイドライン2024
(図)1年間のぜん息増悪回数と翌年、翌々年に増悪を1回以上起こした割合
- 対 象 :
- 2000年のATS基準のうち、1つまたは2つの大基準と2つの小基準を満たし、コントロール良好の場合には1年以内に治療薬を減量した際の症状悪化や救急受診、気管支拡張薬使用の有無を確認した上で重症ぜん息と診断され、試験登録後3年間フォローされた患者105例
- 方 法 :
- 3年間の観察コホート研究。3年間を通してぜん息増悪(3日以上の全身性ステロイド薬の使用かつ/または入院)の有無を評価した。
- リミテーション:
- 29の関連病院及び呼吸器クリニックから対象患者をリクルートしたが、サンプルサイズが小さかった。ぜん息増悪の基準の1つとして救急受診の頻度を含めなかった。ぜん息増悪に関連する有意な要因である気道過敏性を測定しなかった。本試験デザインを作成した時点では、ATS/ERSガイドラインによる新しい重症ぜん息の定義が公表されていなかったため、2000年のATSワークショップにて策定された古い方の重症ぜん息の定義を用いた。
出典:American Thoracic Society workshop: Am J Respir Crit Care Med. 162: 2341-2351, 2000
Kimura H. et al.: Clin Exp Allergy. 48: 1137-1146, 2018
1度でも起こると辛いぜん息増悪。何度も増悪を起こさせないためには?
近年、ぜん息の治療薬は作用の異なる新しい治療薬がたくさん開発され、さまざまなタイプのぜん息に対応できるようになってきました。
あなたに合った治療薬が見つかり、増悪を起こさせない治療ができるかもしれません。
ぜん息治療は、「増悪を治める治療」ではなく、「増悪を起こさせない治療」を目指すことが大切です。
1度でもこのようなぜん息増悪を起こしたことがある方は、先生に相談してみましょう。
ぜん息の治療
ぜん息治療は、吸入ステロイド薬を基本の治療薬として、症状をコントロールできるまで、薬を組み合わせて追加の治療を行います。
あなたのぜん息の原因にあった治療にはどのようなものがあるのか、検査を受け先生と相談しましょう。
長期管理薬
ぜん息症状をコントロールするために毎日使用する吸入薬や飲み薬。症状がないときも気道の炎症を抑えるため、症状の有無に関わらず、毎日、薬を続ける必要があります。
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吸入薬
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- 吸入ステロイド薬
- 抗炎症作用を持つ、ぜん息の基本治療薬
- 長時間作用性抗コリン薬・長時間作用性吸入β2刺激薬
- 狭くなった気道を速やかに広げ呼吸を楽にする薬
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飲み薬
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- ロイコトリエン受容体拮抗薬
- 気道の慢性的な炎症を抑え、気道を広げる飲み薬
- テオフィリン徐放製剤
- 気管支の拡張や呼吸中枢の刺激作用などにより、ぜん息や気管支炎などの咳や息苦しさなどを改善する薬
上記の薬剤でもコントロールできない場合に用いられる薬
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点滴・
皮下注射 -
- 生物学的製剤
- ぜん息の気道炎症の原因をターゲットにした薬。2~8週間に1回、
医療機関での注射や自己注射で薬の投与が行われます
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飲み薬
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- 経口ステロイド薬
- 重症ぜん息や増悪が起こったときに使用する、抗炎症作用を持つ薬
増悪を抑える薬
ぜん息の増悪を抑えるために使われる吸入薬。気道を短時間で広げることで、呼吸を楽にします。気道の炎症を抑える働きはありません。
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吸入薬
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- 短時間作用性吸入β2刺激薬
- 狭くなった気道を速やかに広げ呼吸を楽にする薬
出典:一般社団法人日本アレルギー学会:喘息予防・管理ガイドライン2024
ご自身に合った治療を始めた患者さんの声
山登りが趣味の
アクティブな患者さん
東京都在住
会社員(男性)
何回か薬を変え、自分に合う治療を見つけることができました。
自身に合った治療を早期から開始できたことで、夫や友人に心配をかけることが少なくなったと思うと気持ちが楽になります。
歩くのも辛かった
患者さん
東京都在住
主婦(女性)
治療のステップアップは、
ぜん息症状がひどくなる前に検討しましょう。
ぜん息症状がひどくなってから、入院をしてから、ではなく、治療のステップアップについてはぜん息症状がひどくなる前に医師に相談し、治療費を調べ、家族に相談するなどで治療の選択肢を広げておきましょう。
事前に取組みましょう
あなたのお住まいや職場から、お近くのぜん息専門医がいる医療機関を検索しましょう。
検索するあなたのぜん息のコンディションを確かめましょう。
ぜん息のコントロール状況や日常生活・心理的影響について知ることができます。
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