患者さんの声
Patient’s Voice
長くぜん息を患ってきた患者さんに専門医の先生が聞きました。
専門医の先生がきくぜん息患者さんの声
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足立 満先生専門医国際医療福祉大学
臨床医学研究センター 教授
山王病院 アレルギー内科 -
山登りが趣味のアクティブな患者さん
患者さん東京都在住 会社員(男性)
- 坂道を転がるような不安があった
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症状が悪い時は、どのような感じでしたか。
最初は風邪をきっかけに、咳が長い間治まらず続いていました。次第に階段を上がるのがしんどくなり、通勤時も階段が少ないルートを探しました。もう、階段を見るのも嫌でした。出張も行けませんし、もちろん飲み会も断っていました。夜中に苦しくて横になって眠れない時もありましたね。そのような状態が2年弱続きました。
その頃は、どのような治療を受けていましたか?
また治療中はどんな気持ちでしたか?ぜん息と診断されるまでに、時間がかかったように思います。診断されて吸入薬を使用してから良くなった時期もありました。でも風邪をひいたら悪化するということをずっと繰り返していました。
ひどい時はステロイドの点滴治療を受けていて、階段を上れないくらいの状態でも吸入薬の治療を続けていたので、このままでいいのかな?という疑問や不安を感じていました。
悪化していく時はどんどん坂道を転がっているという感じがしていて、60歳前後で会社を辞める覚悟をしていました。
- 自分に合った治療を見つけられて日常が変わった
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今のぜん息の状態はいかがですか?
何回か薬を変え、自分に合う治療を見つけることができました。
今は階段をスイスイ上れるようになったことでルートを考えるストレスが減っていますし、ぜん息になって諦めていた趣味の山登りも低い山から挑戦できそうなのが、とっても嬉しいです。
妻に対しては、申し訳ない気持ちがありましたが、私が良くなり、妻も喜んでくれています。仕事を続けることも、私自身前向きに考えることができたので、先生とコミュニケーションを深め、治療をして良かったです。
- ぜん息を理解しようとしなかったことが悪化させた要因
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ご自身の経験を振り返って今思うことはありますか?
今思えば、ここまで悪化する前にもっと何かできたとは思います。自分の病気に対する認識が非常に不足していたと感じます。薬や治療のステップに対しては、通院の度に先生から詳しく説明していただいたのが良かったです。いきなり高額な治療をと言われても、すぐに決められないこともあるので、次に自分が行う治療について考えて準備する時間、妻に相談する時間があったのが助かりました。先生が薬や治療について事前に説明してくれなければ、今の生活は難しかったのではないかと思います。また、私の場合は、妻が先生を探してくれて病院を変えました。自分では病院を変えるという発想がなく抵抗もあったので妻がいなければ今の自分はなかったです。本当に妻には感謝しています。
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