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専門医からのメッセージ

Messages From Doctors

長くぜん息を患ってきた患者さんが
発作のない生活を送れるようになったケースも

三菱京都病院 顧問 呼吸器・アレルギー科 安場 広高(やすば ひろたか)先生
三菱京都病院 顧問 呼吸器・アレルギー科

安場やすば 広高ひろたか 先生

京都府全域から北大阪まで、広い地域の患者さんが訪れる三菱京都病院の顧問として、ぜん息・アレルギー疾患の患者さんに専門的な診療を行っている安場先生。とくに、上気道・下気道の総合的な改善や重症・難治性ぜん息の治療に力を尽くしていらっしゃいます。

ぜん息の症状は、発作のくり返しで悪化します

ぜん息の発作は何がきっかけで起こるのですか?

まず知ってほしいのは、ぜん息は症状がないときも気道に慢性的な炎症があることです。このため、気温や気圧のちょっとした変化、ホコリや煙などに気道が過敏に反応して、咳や息苦しさを引き起こします。たとえ発作が治まっても安心できません。実は気道が、発作を起こす前の状態まで回復していないことが多いからです。

気道が回復していないとどうなりますか?

たとえば年1回だった発作が2回3回とくり返し起こりやすい状態になります。発作をくり返すほど気管支がだんだん狭くなり、炎症が強くなって悪化するため、さらに発作が起こりやすくなるという悪循環に陥ります。

発作のない生活は、病状に合った治療の継続から

発作を起こさないために重要なことは?

まず、気道の炎症を抑える治療を続けることです。そのために吸入ステロイド薬を中心に、気管支を拡げる作用のあるお薬などを一緒に使っていきます。その際に注意しなくてはいけないのは、きちんとした方法でお薬を吸入すること。そして、症状がなくなったとしても自分の判断で中止せず、毎日続けることです。歯磨きのように生活習慣として取り入れることが、症状のコントロールを図るうえでとても大切です。

吸入ステロイド薬でもコントロールできないときは?

吸入ステロイド薬を続けて使っても週に1回以上夜間のぜん息症状や咳や息苦しさがなくならない場合は、ぜん息がコントロールできていない状態である可能性があります。その場合はその他の治療選択肢を追加します。その他の治療法の1つに、「生物学的製剤」という選択肢があります。これは、ぜん息の気道炎症の原因物質だけに働きかけ、他の細胞には作用しないお薬です。
気道炎症には、血中の好酸球やリンパ球、さまざまな免疫細胞などが複雑に関わっていることが近年解明されました。とりわけ好酸球は、ぜん息に対して悪玉であることがわかりはじめ、病状を把握するための指標としても用いられるようになってきました。

まずは身近なお医者さんにご相談ください

ぜん息治療はずいぶん進歩しているのですね?

以前は当院でも、ぜん息の発作で入院する方が30~40人いらっしゃいましたが、現在はほとんど見られなくなりました。長くぜん息を患ってきた方が、発作のない生活を送れるようになったケースもあります。ただ、どんな方も生活習慣や治療方法を変えるのは不安なものです。私はいつも患者さんに新しい提案をするときは、パンフレットなどを渡してしっかり説明し、安心感をもってもらえるよう心がけています。

最後に患者さんへのメッセージをお願いします

発作が年に1回でも起きている方、あるいは発作がなくても不安な方は、まずはかかりつけの先生に相談してみてください。ぜん息やアレルギーの専門医を紹介してもらうのもよいでしょう。ぜん息は、きちんと治療すれば良くなる病気です。自分の症状を正しく理解し、正しい情報に基づいた治療を行うことで、一人でも多くのぜん息患者さんが健康な人と変わらない生活を送れることを願っています。

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  • 近畿大学病院 特任教授/病院長(近大病院統括)

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    近畿大学病院 特任教授/病院長(近大病院統括) 東田 有智(とうだ ゆうぢ)先生
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    広島アレルギー呼吸器クリニック 理事長/統括院長 広島アレルギー呼吸器クリニック八丁堀 院長 保澤 総一郎(ほざわ そういちろう)先生
  • 山口大学大学院医学系研究科 呼吸器・感染症内科学講座 教授 山口大学医学部附属病院 病院長

    松永まつなが 和人かずと 先生

    山口大学大学院医学系研究科 呼吸器・感染症内科学講座 教授 山口大学医学部附属病院 病院長 松永 和人 (まつなが かずと) 先生

まずは、ぜん息の状態を
よく知ることがとても大切です。