ぜん息の治療目標は、「健康な人と変わらない日常生活を送ることができることを目指す」です。
少し良くなったからといって治療をやめてしまうと、
気道の炎症が再び悪化し、またすぐに発作が起きてしまうことがあります。
発作が起こらない状態を長期間続けるためには、
ぜん息の原因である炎症を抑える治療を続けることが重要です。
出典:喘息予防・管理ガイドライン2021
ファセンラの治療を始めたが、「薬が効いているのかわからない」「いつから効き始めるのか知りたい」と疑問を感じられている方もいらっしゃるかと思います。
気道炎症が軽減され呼吸が楽になるなどファセンラの効果を実感できる場合もありますが、効果をどれだけ実感できるのかや、その時期は人それぞれです。
薬の効果が気になる方は、医師に相談してみましょう。ファセンラはあなたのぜん息の原因のひとつとなる好酸球を除去する薬ですので、好酸球数を測ることによって、変化を感じられる場合もあります。
また、ご自身のぜん息症状を記録することもおすすめです。ぜん息症状の記録を見直すと頻度や強度が減っていることが確認できることもあります。ぜん息症状の記録には、LINEの「ぜん息症状記録」を活用いただくと、受診の際に医師に記録を見せることも簡単にできて客観的に評価してもらえるでしょう。
ぜん息の原因のひとつは気道の炎症です。現在のところ、気道の炎症が起こらないようにぜん息を完治させ、二度と症状を起こさせないようにする薬はありません。ぜん息治療で大事なのは、気道の炎症を抑える治療を続けることです。治療をやめてしまうと気道の炎症が悪化してぜん息が増悪してしまう恐れがあります。
ご自身の判断で治療をやめずに、先生の指示に従ってきちんと治療を続けましょう。
あなたの医療費は、自治体の助成などで負担が軽減できるかもしれません。
ファセンラの医療費は患者さんの収入や利用できる医療費制度によって変わるため、あなた自身の医療費を確認できる治療費コンシェルジュに電話して、相談してみてください。
ぜん息症状がひどくなり増悪が起こった場合、予定外の受診や入院が必要となれば、医療費がかかることもあります。また、喘息症状によって会社や学校を休んでしまったり活動ができなくなったり目に見えない費用がかかる場合もあります。
治療を中止すると、気道の炎症が悪化してぜん息症状がひどくなる可能性も考えられますので、医師の指示に従いながら治療を続けましょう。
足立 満ほか. アレルギー・免疫2012;19, 1562-1570